キャッチコピーに使う言葉の考え方。(その1)
勝負を決めるのは「トップページとキャッチコピー」
ホームページを訪問する人達は「明確な目的」を持ってやってくるものです。あらかじめ「ダイエット 最新 成功事例」などと「具体的なキーワード」を思い浮かべ、検索エンジンに入力し表示されたページを覗いていくわけです。
私たちは「具体的なキーワードと共に訪問してくれた、お客さん」に対して「あなたが探している情報は、ここにありますよ」と冒頭の文章(キャッチコピー)で伝えなければいけません。これがキャッチコピーを考える時の、大切なポイントのひとつです。
普段のあなた自身がそうであるように、お客さんは数秒で他のページへ移動してしまいます。私たちに与えられた時間は数秒です。その限られた時間の中で、ここには自分が探している情報がありそうだ。→ 続きを見てみよう。と、思ってもらわなければいけないのです。
これはとても大切なことなので、太い文字で書きますが、
広告&ホームページの成功を決めるのは、
トップページとキャッチコピーにある。
と私は考えています。実際に私自身が設置から数ヶ月間、問い合わせゼロのページを、3日で2件の問い合わせ&申し込みを取れるベージに改良するヒントを掴んだのが「トップページにあるキャッチコピーを書き直した」事がきっかけでした。
それまでのキャッチコピーは「あなたの挑戦を応援します」「すばらしい未来に向かって、今出発の時!」というような良くあるフレーズを、特に何も考えずに掲載していたんですね。ちょっと、かっこつけてみたかった、といいますか、いかにもキャッチコピーっぽい言葉を並べて作ったコピーを深く考えもせずに掲載していたのです。
ところが、アクセス解析などで調べてみると、半数以上のお客さんが「トップページを、チラリと見ただけで」すぐに、他のページへ移動してしまっていたことがわかりました。これでは、せっかく広告費をかけて宣伝をしても意味がありません。最後まで読んでもらえなければ、存在しないのと同じだからです。
普段の「話し言葉」を、キャッチコピーにしてみよう。
そこで、今となっては、何故そうしたのかは忘れてしまいましたが、ふと、普段お客さんと話している時に使っているような普通の言葉を使って、キャッチコピーを書いてみたのですね。
完成したコピーは、全然格好よくない。なにせ「話し言葉」を、そのままキャッチコピーにしたわけですから、洗練された雰囲気もありません。でも、明確&具体的であることは確実だし、今までとは違った雰囲気であることは間違いない。とりあえずこのパターンも一度試してみようという感じでした。
そして、そのキャッチコピーを読みやすくするためにトップページのデザインを修正し、リニューアルしたところ、あっさりと「問い合わせ」が来た時は、正直驚きました。「え、問い合わせって、こんなに簡単にくるものなの?しかも2件連続で?」と、しばらくの間信じられなかったくらいです(笑)
つまり、それまで私が考えていたものは、どこかから借りてきたような言葉であり「自分の中に存在しない」言葉で、
あったわけです。なんとなく広告っぽい、だけで決めていたわけですから当然ですね。
そこから「実際に普段、私とお客さんが現場で使っている言葉」に変えることで私の頭の中にある言葉と、お客さんの頭の中にある言葉がダイレクトにつながっていったというわけです。具体的だからこそ、具体的に考えることができる。具体的に考えることができれば、具体的に行動することができる。素直に考えてみれば「あたりまえ」のことなのですが、痛い目に合ってみないと、このような部分の重要さを認識し理解できないのかもしれません。
みなさんも、これからキャッチコピーを考える時には、
1)あなたとお客さんが「共有している言葉」を集める。
2)その中から「今回あなたが伝えたいこと」とダイレクトにつながる言葉を選ぶ。
3)それを使って、キャッチコピーを考えていく。
の流れで考えてみてください。集めて選んで考えて、表現してみる。そしてさらに検証&修正。見つかるまで、何度も最初にもどる!この繰り返しの中で「伝わるキャッチコピー」が育っていくものなのです。
伝わる文章講座 佐藤 隆弘 拝
リニューアルの追伸
キャッチコピーに使う言葉を考えるとなると、名言集や格言のような資料をめくりながら、普段使わないような言葉を使って表現しようとする人が多いように感じます。しかし、そのような「名言的キャッチコピー」が、本当に自分が使いたい言葉なのか。表現したいことなのか。を、考えてからペンを手にとってください。と、いうことです。