ルール 45
更級日記を読んで考えたこと「物語の構成」について
ルール 45
更級日記を読んで考えたこと。「物語の構成とは?」
■問題です。
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Q:更級日記の作者名を答えなさい。
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A:菅原孝標女(1008 - ?)
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物語の構成について、考えてみる。
更級日記は、大きくわけて3つの場面で、
構成されていると考えると、わかりやすいと思います。
1)夢見がちな女の子が京への旅路を書いた場面
2)京での生活の場面
3)現実に幻滅し来世に望みを託す場面
ここで、更級日記の構成を見ていて、ふと思う訳です。
このような構成は(内容や題材には変化があるとしても)
現在の物語の中にも、同じようなものを目にするのではないか?
平安時代の人達も、私達と同じようなことに心を動かされて、
悩んだり迷ったり、浮かんだりしてきたのかもしれない。
同じような物語の構成を好み、読み続けてきたのかもしれない。
誤解を恐れずに言うならば、人の心を動かす
基本的な「物語の構成」は、当時からさほど変化していないのではないか?
このように、物語の構成という視点から古典を読み返してみると、
今までとは違った面白い発見が、あるかもしれません。
何か見つけた方はぜひ、教えて下さい。
ちなみに、更級日記の作者は、菅原孝標女ですが、
学生の頃「女=愛人」だと思っていて、
「昔の人は、自分が誰かの愛人だと宣言していたのか」と、
誤解していたことを、思い出したりしました。
・・・いや、ただ、それだけなんですけどね(笑)。
伝わる文章講座 佐藤 隆弘 拝
参考:更級日記
更級日記は、平安時代後期ごろに書かれた日記文学(成立は1060年ごろか)。作者は菅原孝標女。作者13歳から52歳ころまでの約40年間の物語。全1巻。母の異母姉は蜻蛉日記の作者藤原道綱母。