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伝わる&売れる文章のルール伝わる&売れる文章のルール

ルール2−1 一度に受け取れる、メッセージの量は決まっている。

売れる文章講座

「たくさん書けば良い」と、いうわけではありません。

 
「伝わるコトバを探そう。そして『あなた&商品の魅力』を文章で表現していこう」
 
このようにアドバイスをすると「よし、わかりました!」と見つけたキーワードを、かたっぱしから詰め込んで、文章を書いてしまう方が、いらっしゃいます。「あれも書こう、これも書こう」と、とにかく様々な情報を詰め込んで、ただただ、長い文章を書いてしまう人がいるのですね。
 
しかし、ちょっと待って下さい。ただ「書けば良い」という訳ではないのです。苦労して集めた「情報&資料」を、すべて詰め込みたい気持ちは、良くわかります。しかし『伝わる文章』を書くには『書かない部分 = 編集して絞り込む部分』が必要なのですね。ことばを厳選し、磨きあげていく作業が必要なのです。
 
 

たくさん詰め込むことで、メッセージが『薄くなる』。

 
「正直、商品には自信があります」「他社には絶対に、負けません!」「そしてさらに、あれもこれも、こんなこともできるんです」
 
このように、たくさんの事を伝えたい気持ちはわかります。みなさんが一生懸命に作成した「商品・サービス」です。色々と伝えたいことが、たくさんあることでしょう。しかし文章量が増えるほど、「ひとつのキーワードの重要性が薄れていく」ことも 事実です。つまり、あれもできる、これもできると詰め込んだだけでは、全体からみると、逆に漠然としたメッセージに仕上がってしまいます。ただ長いだけで、読みにくい文章 =最後まで読まれない文章で、終わってしまうのですね。
 
早口で、わーっ、とまくしたてられたあとに、記憶に残ったことといえば「なんだかわからないけれど、とにかく怒っていた」という体験をした方も、いらっしゃると思います(笑)そして、文章を書く時も同じです。自分が書きたいことを、わーっ、と書き連ねても読み手の記憶に残ることは、ほんのわずかなものなのです。
 
 

一度に受け取れる『メッセージの量は決まっている

 
私は個人的に『人間が一度に受け取れるメッセージの量は決まっているのではないか?』と、考えています。
 
例えば進学塾の授業でも、経験の浅い先生ほど「あれも教えて、これも教えたい…」と、情報を詰め込んでしまい「全体的に浅い理解で終わってしまう = 生徒が自分の力で問題を解けない」指導を行なってしまうものです。そこであえて「今日は◯◯だけでいいから、確実にマスターする事だよ。いいね!」と、ポイントをひとつに絞って、繰り返し教える方が、結局「深い理解 = 一人でも活用できる知識」に繋がるものなのです。
 
文章でも同じことです。集めた「情報&資料」の中から「今回これだけは」というものを選ぶのです。そして、その「重要なキーワード」を中心にじっくりと設計図を描き、肉付けをしていくのです。キーワードが深く濃いものであれば、より強く突き刺さりますから、読み手の記憶に残りやすくなります。結果として、この作者の別のコンテンツを読んでみたい。また後でじっくり読んでみよう、と、繰り返し訪問していただけるきっかけにも育っていくわけです。
 

サトウの仮説:
『人間が一度に受け取れるメッセージの量は決まっている』
 
結論:
『まずは本当に伝えたいものを絞り込む  =優先順位を整理してから表現していく』

 
この部分を理解しておくことが大切になります。
 


伝わる文章講座 佐藤 隆弘 拝


 
リニューアルの追伸:
一見すると、他の項目と矛盾を感じる部分なので補足。文章は「短ければ短い方が良い」というのが原則。それでも一定の情報量を提供するために文章量を増やさないようにギリギリまで推敲しつつ、全体量をコントロールしていくという流れになる。まずは一定の文章量を増やす事が大前提。そこから公開までに編集し推敲し「どうしても削れない」ところまで短くしていく、という手順で進めていただきたい。「長くすればいい」「短くした方がいい」という表面的な部分で終わらないように注意してください。
 

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