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売れる文章のルール27 学校では教えてくれない文章の書き方(2)

売れる文章講座

ルール 27 

商品説明の文章は「起承転結」で?

 
商品の説明文を考える時、みなさんの頭の中には学校教育で学んだ『起承転結』の順番が、思い浮かぶと思います。
 

起:「出だしは、丁寧な挨拶から始めて」
   ↓
承:「次に、商品説明を書き」
   ↓
転:「ちょっと変化をつけて
   ↓
結:「今すぐクリック!」

 
と、このようなパターンで文章を、イメージしていくのではないでしょうか? 無意識のうちに「文章を書く時は、この順番で書かなければいけない」と、いうような学校教育での授業が刷り込まれていると思うのです。
 
しかし「最初の数秒が勝負」と言われているホームページでは、多くの方が、最初の「丁寧な挨拶の部分」だけを眺めて、他のページに移動してしまうものです。商品説明の段落どころか、最初の「数あるホームページの中から当社のホームページを訪問いただき感謝致します。私たちは今年で〜」の部分で見切られてしまう可能性が高くなります。世の中にホームページはたくさんあるのです。「最後の方まで読めば、何か面白いことが書いてあるかもしれない」と、じっくり付き合ってくれるのは、よほど時間が余っている人だけと考えるくらいでいいと思います。みなさん忙しいのです。学校の教科書のような文章を、じっくりと読みたいとは思いません。普段の「あなた自身」が、そうであるように。
 
 

そもそも、読んでもらう、のは難しいことだ。

 
初対面の相手に、自分が書いた文章を読んでもらうということは、そんなに甘いものではありません。しかも、どんなに丁寧な挨拶文を書いたとしても「これから商品の説明が始まるんだな。何かを売りつけられるんだな」と気がつかれた瞬間に、ワンクリックで他のページに移動されてしまいます。
 
どこから話を切り出していけば、足を止めてもらえるのか? そして、どこに話を持っていけば「もう少し先まで読んでみようかな」と思ってもらえるのか。指を止めて、椅子に座り直して、本気で読む体勢に移行してもらうことができるのか。読み手の思考に合わせて、話を進めていく必要があります。当然のことながら「起承転結」というパターンでは難しいでしょう。
 
お客さんは「あなたの文章を、読みたい訳ではない」という前提を、まずは、しっかりと認識してください。そこの前提を突き破って、一気に読ませるにはどうしたらいいのか? 一旦、頭の中の「学校で習ったこと」を奇麗に消し去って、ひとつひとつていねいに組み上げてください。普段、みなさんが現場でお客さんと会話をする流れを思い出し整理してみてください。売れる商品説明の展開は、教科書の中ではなく、みなさんの頭の中に存在しているのです。
 


伝わる文章講座  佐藤 隆弘 拝

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